近づけない
一度キスしたけど
思い出せなくて、もう一度キスして思い出になったけど、次に会った時はお互い知らないふりして、それでもわかってはいるんだけど、何もしないで今日は別れた。
好かれるはずもない
やさしくすればもてる。それはわかる。僕は恋がしたい。それもわかっている。だけど、それは相手が牙を向く前に押さえ込みたいだけであって、要するに人が怖いのだ。
なぜ人が怖いのかと言うと、人を憎みすぎたからだ。人は本当に疲れた時には怒りでしか動けない。裏切られ、いじめられ、見捨てられた時、僕は自分を愛してくれているであろう人を皆殺しにすることをなんども考えて、その怒りで自分を奮い立たせてきた。
なので、疲れて、眠くて、頭が回らなくて、感情のコントロールができなくなったとき、仕事が終わらなくて自己嫌悪で自殺したくなる時、それでも正気を保つためには、人を、世界を憎むことで怒りのパワーを借りるしかない。
なので、他人は敵でしかない。他人が怖い。
僕が恋がしたいのは、本当の自分をわかってくれる人を求めてるのではなく、自分みたいな人を慰めて、自分を慰めたいだけだ。
もうわすれたい
まだマスクをしているみたいな気がする。
ちがわなくない
言葉を交わすことを楽しんでるはずなのに、ふとした瞬間に、自分が距離を置かれていいように利用されてるだけじゃないか、という思い込みに支配される。
ねむりたくない
恋がなければ、愛だけだったら、世界中の人間にキスして回らなければならない。キスして忘れて次のキスをしなければならない。そんなことに人は耐えられない。